♪キンコーン

‥‥‥‥‥‥‥‥。
誰‥だろう‥?
新聞はとってないし‥電気もガスも水道も‥銀行引き落としだし‥集金‥じゃないよね?
‥操‥か? 来ないで良いって‥言ったのに‥。

♪キンコーン♪キンコーン♪キンコーン

潤「‥‥(ムカッ)‥‥」

潤「はいはい、わかりました、いま出ます!!」

潤「‥まったく、人ん家の呼び鈴をゲーム機のコントローラーと勘違いしてんじゃないのか‥?」

♪キンコーン♪キンコーン♪キンコーン♪キンコーン♪キンコーン♪キンコーン

潤「あー!! うるさいうるさいうるさいっ!! いま出るって言ってるだろっ!!」


潤「はい、どなたっ!?」

潤「‥って‥あれ?」

潤「誰も‥居ない‥?」

謎の少女「なんだ、居るんじゃないか‥」

謎の少女「よぅ‥」

潤「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

なに‥? この子‥?
メイド服‥?
金髪‥?
しかも日傘‥?
なんて言うか‥うん‥よくわからないけど‥。
‥胸の奥底で『関わるなっ!』って誰かが叫んでいるような気がする‥。

潤「えっと・・・ウチになにか御用かな? お嬢さん‥」

謎の少女「はっはぁ‥予想通りの反応だな、実につまらん。母親に似たのか?」

謎の少女「うん、顔も母親似だ、男にして置くには惜しい顔だな」

潤「‥‥キミ‥誰なの‥?」

謎の少女「挨拶は後にして、とにかく中に入れてくれ。 外は眩しい上に暑くてたまらん。バターのように溶けてしまうよ」

潤「あのさ、理由もなく他人を家に入れる訳ないでしょ?」

謎の少女「挨拶は後だと言っただろう? 耳が遠いのか? 頭が悪いのか? それとも両方か? 救いようがないな。 いいから入れろ」

潤「あ‥こら! 勝手にっ‥!!」
「‥こらこら、私に気安く触るな」

コキッ!

潤「‥痛ったぁ!! ちょ‥痛たたたたっ!! 指っ! 指掴んで!! 折れる!!」

謎の少女「‥ほお? 狭っ苦しい家だが、センスは悪くないな」

潤「ちょ‥手っ!! 放して!! 折れちゃう折れちゃうっ!!」

謎の少女「なんだ、大の男がチョット指を極められたぐらいでギャーギャー泣くな」

潤「なんなんだよ!! キミはっ!!」

謎の少女「メイドだが?」

潤「だがじゃねぇ! メイドが何の用だって聞いてるの!!」

謎の少女「いちいち煩い奴だな‥こっちは長旅で疲れていると言うのに、茶の一杯も出んのか、この家は」